【 ブログ 】もしかして自分も? 大人のむし歯経験98%

※1 厚生労働省 「平成28年歯科疾患実態調査」

大人の歯とお口で心配なのは歯周病、と思われがちですが、「むし歯」への対策も重要です。
実は、35歳以上の人の98%がむし歯を経験。しかも20~40代で歯を失ってしまう原因は、むし歯が一番多いのです!むし歯は、みがき残した歯垢(プラーク)の中で増殖した菌が酸を作り、その酸が歯のエナメル質を溶かしてしまう病気。予防のためには、プロケアとともに日々のセルフケアで歯垢をしっかり取り除くことが大切です。「歯と歯の間」「歯と歯ぐきの境目」「奥歯の噛み合わせ」や「歯並びが悪い部分」など、みがき残しが多くなりがちなところを意識したお口ケアを習慣にしましょう。

 

お口のケアをスキルアップ! 歯とお口の健康を守るために、必要な知識を再確認しましょう!

歯の磨き方で適切なのは軽い力でシャカシャカ

歯垢をしっかり落とそうと思うと、つい力が入ってゴシゴシみがいてしまいがち。
でも、力を入れすぎるオーバーブラッシングでは、ハブラシの毛先が広がってしまい、歯垢を落とす効果がダウンするだけでなく、歯ぐきを傷つけたり歯ぐき下がり(歯肉退縮)を引き起こしたりする原因になります。ハブラシの毛先が開かない程度の軽い力で、ストロークは短く、1本1本丁寧にみがくことが、歯垢を効率よく落とす秘訣です。もし、自分の歯が以前より長くなったように見える人は、オーバーブラッシングの疑いが…。歯ぐきが下がり、歯の根元が露出してしまうと、大人特有のむし歯「歯のむし歯(根面蝕)」のリスクが高まってしまうので気をつけましょう。

 

 

力が入りすぎてしまう人には「ペングリップ」がおすすめ。
ペングリップで歯をみがくときは、「脇を締めて」がコツ。
ハブラシを持つ手が安定します。

 

毛先が広がった歯ブラシは、汚れを落とす効果がダウン

ハブラシは、わずかな毛の開きでも汚れを落とす力がダウン。新しいハブラシと比べると、汚れを落とす効果は約4割も低下してしまいます。その理由は、毛先が歯面にきちんとあたりにくいため。ハブラシのヘッドを目の位置まで掲げて見たとき、ヘッドから毛先が少しでもはみ出していたら、新しいものに交換しましょう。また、毎日使い続けたハブラシは、毛先が弾力性を失うなど、機能がおとろえていることもあります。できれば1か月を目安に交換するのがおすすめです。

 

 

唾液が多いと、むし歯になりにくい

唾液は、口の中の汚れや細菌などを洗い流すとともに、酸性に傾いた口内を中性に戻すことで歯のエナメル質からミネラルが溶け出すことを防ぎます。さらに、ミネラルが溶け出した歯の表面にカルシウムやリンを補給して再石灰を促す作用によって、むし歯を防ぐ働きをします。しかし、最近は唾液の分泌が減少して起こる「ドライマウス」の症状を訴える人が増えています。長引くマスク生活も、ドライマウスになる一因と言われています。唾液の分泌量を増やすには、「よく噛んで食べる」ことが大切。舌のトレーニングも効果的です。ぜひ試してみてください。

 

舌をできるだけ突き出して、前後左右に動かしたり円を描くように大きく回したりしましょう。

 

引用:日本歯科医師会歯|歯の学校 vol.76 歯みがき い・ろ・は